エージェントと協業する 1 日のワークフロー#
AI エージェントと日常的に協業する開発者の、典型的な 1 日の流れ。実践的にエージェントをどう使いこなすかを時系列で示す。
1 日の流れ(俯瞰)#
flowchart LR
M[朝<br/>ブリーフィング] --> D[昼<br/>実装・修正]
D --> AF[夕方<br/>レビュー・記録]
AF --> E[夜<br/>振り返り]
朝: ブリーフィング (30 分)#
目的: 今日やることを明確化し、エージェントにコンテキストを共有する。
- 前日のセッションログをざっと確認
- 今日のゴール(1〜3 個)を Claude に共有
- 関連する ADR・ドキュメントを先に読ませる
- 優先順位を合意
flowchart TD
S[セッション開始] --> R[前日ログ確認]
R --> G[今日のゴール共有]
G --> C[関連文書読み込み]
C --> P[優先順位合意]
やること例:
今日のゴール:
1. ユーザー認証画面の改修(高)
2. テスト追加(中)
3. ログ整理(低)
関連 ADR:
- docs/decisions/007-auth.md
制約:
- main ブランチに直接コミットしない
- 既存のテストが通ることを維持
昼: 実装・修正 (集中時間)#
1 タスク 30〜60 分で区切る。長く続けるとエージェントも自分も疲弊する。
flowchart LR
T[タスク A] --> C1[チェックポイント]
C1 --> T2[タスク B]
T2 --> C2[チェックポイント]
C2 --> B[休憩 5 分]
B --> T3[タスク C]
各タスクの進め方:
- 目的を明確化
- エージェントにアプローチを提案させる
- 承認してから実装着手
- 実装 → テスト実行 → コミット
- チェックポイント(進捗要約 + ファイル保存)
ハマったら:
- 15 分考えて進まなければ、仮説を複数出して検証
- 30 分ハマったら、別アプローチに切り替える
- 1 時間超えたら一度中断してブレイク
夕方: レビュー・記録 (30 分)#
目的: その日の成果を定着させ、翌日スムーズに再開できる状態にする。
- 全コミットを git log で見直し
- 動作確認(手動 or 自動)
- 学びを記録: 新しく分かったこと、ハマったことを
docs/dev-log.md等に書く - 未完タスクの状態を明示的に書き出す
flowchart TD
R[コミット履歴確認] --> V[動作確認]
V --> L[学びを記録]
L --> T[未完タスクを明示]
T --> S[セッション終了]
記録例:
## 2026-04-14 の学び
- 認証まわりで、Supabase の RLS と Prisma の併用パターンを整理
- Stripe Webhook の raw body 取得に request.text() が必要と判明
- 次回: Webhook テストを E2E に追加
夜: 振り返り (15 分、週次でもよい)#
週 1 でいい。
- CLAUDE.md の見直し(肥大化していないか)
- MCP の棚卸し(使ってないものは無効化)
- 評価セットの更新(本番で見つかった failure を追加)
- 今週の学びをナレッジベースに昇格
flowchart TD
W[週次振り返り] --> C[CLAUDE.md 棚卸し]
W --> M[MCP 棚卸し]
W --> E[評価セット更新]
W --> K[ナレッジ昇格]
タスク別のエージェント使い分け#
| タスク | 推奨エージェント設定 | 自律度 |
|---|---|---|
| 小さなバグ修正 | メイン 1 つ、自動実行 | L3 |
| 新機能実装 | メイン + サブ(レビュアー) | L2 |
| 大規模リファクタリング | メイン + サブ(複数) | L2 |
| ドキュメント執筆 | メイン 1 つ、提案のみ | L1 |
| コードレビュー | code-reviewer サブエージェント | L3 |
| セキュリティ監査 | security サブエージェント | L3 |
アンチパターン#
- 目的を共有せずに実装開始: エージェントは方向を見失う
- チェックポイントなしで 2 時間走る: 事故時に作業が全部消える
- 学びを記録しない: 翌週同じ失敗を繰り返す
- 週次振り返りを省く: CLAUDE.md が膨らみ続け、いつの間にか指示無視が増える
効果#
この流れを 1 ヶ月続けた結果:
- 開発速度: 体感 1.5〜2 倍
- バグ発生率: 体感 半減
- 同じ失敗の繰り返し: ほぼゼロ
- 「今日何やったか分からない」感: 解消
まとめ#
エージェントと協業する日常は、朝のブリーフィング → 昼の集中 → 夕方の記録 → 週次振り返りのリズムで回す。これを習慣化すると、AI の恩恵を最大化しつつ、事故を抑えられる。