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LLM 開発で避けるべき落とし穴 TOP 10#

Patterns #checklist #anti-pattern #summary updated 2026-04-13 5 min read

本 Wiki の各エントリから抽出した、LLM / AI エージェント開発で絶対に避けるべき落とし穴を 10 個に絞ってまとめる。新規プロジェクト開始時のチェックリストとして使える。

TOP 10#

mindmap
  root((避けるべき落とし穴))
    設計
      評価なしで進める
      コンテキストを詰め込みすぎる
      非決定性を甘く見る
    運用
      ログ設計を後回し
      コスト監視なし
      インシデント準備なし
    セキュリティ
      プロンプトインジェクション放置
      API キー管理不備
    品質
      ハルシネーション対策なし
      指示が否定形

1. 評価セットを作らずに本番投入#

何が起きるか: 品質が感覚頼みになり、改善が進まない。本番で問題発覚。

対策: 開発初日から評価セットを作る。最低 50 件、成功・失敗・境界を網羅。

評価駆動で LLM 機能をゼロから作った 5 日間の流れ

2. コンテキストを詰め込みすぎる#

何が起きるか: 精度低下、コスト膨張、レイテンシ悪化。

対策: 関連度で絞る。タスクに応じた最適量を実験で決める。

情報過多コンテキストの 4 つの失敗モード

3. 非決定性を「バグ」として扱う#

何が起きるか: 「毎回同じ回答」を求めて消耗、統計的改善ができない。

対策: 非決定性を前提に、決定論的ロジックでサンドイッチする設計。

LLM の非決定性を前提に設計する

4. ログ設計を後回し#

何が起きるか: 本番で問題が起きても再現・分析ができない。改善ループが回らない。

対策: 入力・出力・メタ情報・結果を本番投入前から記録する仕組みに。

LLM アプリのログ設計で残すべき 5 項目

5. コスト監視なし#

何が起きるか: 想定の 10 倍になってから気づく。サービス停止を迫られる。

対策: 日次ダッシュボード、予算アラート、上限設定の 3 点を最初から。

LLM コストを減らす 7 つの手法

6. インシデント対応を想定していない#

何が起きるか: 発生時に大混乱。判断が遅れ、被害が拡大。

対策: 分類ごとの Runbook、オンコール体制、定期ドリル。

LLM アプリのインシデント対応

7. プロンプトインジェクション対策なし#

何が起きるか: 悪意ある入力で意図しない出力・情報漏洩・不正操作。

対策: 多層防御(入力フィルタ・プロンプト設計・ツール制限・出力検査)。

プロンプトインジェクション — LLM アプリの最重要セキュリティ論点

8. API キー管理の不備#

何が起きるか: Git コミット事故・クライアント露出等で漏洩。高額な不正利用。

対策: 環境変数・gitignore・pre-commit hook・用途別キー・ローテーション。

LLM API キーの管理と漏洩防止

9. ハルシネーション対策なし#

何が起きるか: 誤情報を自信を持って配信。ユーザー信頼失墜。

対策: RAG・ツール利用・JSON 化・Citations・検証者 LLM の層を重ねる。

ハルシネーションを抑える 7 つの手法

10. 指示を否定形で書く#

何が起きるか: LLM は否定命令の遵守率が低く、破られやすい

対策: 肯定形に書き換える。「削除しない」→「保持する」。

単一エージェントの 7 つのアンチパターン

サマリマップ#

flowchart TD
    L[プロジェクト開始] --> CK[TOP 10 チェック]
    CK --> D[設計 1,2,3]
    CK --> O[運用 4,5,6]
    CK --> S[セキュリティ 7,8]
    CK --> Q[品質 9,10]

使い方#

  • 新規プロジェクト開始時: 10 項目を確認。対応策を準備してから着手
  • 既存プロジェクトの健康診断: 10 項目で自己評価。未対応があれば計画的に対応
  • チーム共有: オンボーディング資料として配布

まとめ#

LLM / AI エージェント開発の落とし穴は共通のパターンがある。10 個を事前に知っておけば、他のプロジェクトが踏んだ地雷を避けられる。このリストは開発開始時のチェックリストとして定期的に見直す。

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